私自身が、まず辞めてから、その後どうするか考えるタイプで、実際、30代の頃に建設コンサルタント退職後、2年の空白期間をおいたこともあります。
 その頃は、職歴の空白期間を取ることを、「職歴に空白期間があったら、どこも雇ってくれないぞ」と言う人が多かったのですが、実際、全然そんなことはなく、2年の空白期間後でもいくらでも就職先は、ありました。
 そして、何より、空白期間にやりたいことをやって、とても楽しかったのです。
 そのため、自分自身は、空白期間をとって本当に良かったと思っています。

 そんな無謀なことするのは、私くらいかと思っていましたが、当社に求職登録してくる人には、「もう辞めています」、「数か月充電したので、そろそろ動きます」という人がかなりいます。
 また、「既に辞表を出し○月退社が確定している」という人もかなりいて、ただし、退社後、数か月のんびりしたいので空白期間を空けますという人もいます。

 在職中で会社に秘密で転職活動をして、転職先が決まれば辞表を出します。絶対に空白期間を明けません。という人は、案外、少ないです。

 過去に、私自身が別コラムで「できれば次を決めてから」なんて書いていますが、これは保守的な観点からの助言で、家族の同意等リスクを取れない人以外は、まず辞表を出してから転職活動することを勧めます。
 業務能力と資格(技術士やRCCM)があれば、50代でも60代でも、建設コンサルタント業界であれば現勤務条件とそれほど遜色のない求人があります。
 ※これは、建設コンサルタント業界だけの話です。他業界ではそうはいきません。

 まず辞表を出してから転職活動することを進める理由ですが、さまざまなメリットがあります。そのメリットですが

 建設コンサルタントの技術者は、業務を途中で投げ出すのも難しいので、業務の切れ目にしか会社を辞めることができません。実際に辞表が出せるタイミングは年度明けの新規業務の投入が始まる前のごくわずかな期間です。
 例えば9月に辞表を出しても、退職まで半年以上かかることになり心身とも浪費することになります。

 しかし、年度明けの辞表提出時に既に内定を確保しているためには、繁忙期に転職活動をする必要があります。
 現実的に、繁忙期に転職活動をするのは難しく、また、期限が決められており、慌てて決めてしまうことになりかねません。
 複数年継続する大型案件や、年度末の次年度発注等を抱えてしまうと、業務を途中で投げ出さずに、辞められるタイミングは数年に一回程度という状況になっています。
 そのため、出せる時に辞表を出してしまった方がよいです。

 次に採用側の事情ですが、採用側の会社から見ると、現職に在職中で、さらに辞表を出していない人というのは、どこまで本気で転職を考えているのかわかりません。
 また、繁忙期に頑張って時間調整して面談し、採用内定を出しても、本当に転職してくれるのか半信半疑でもあり、また、実際の手持ち業務の状況で、いつ入社になるかもわからない状況にあります。
 そのため、「辞表を出していない人」は、採用側にとって採用意欲が低いです。

 一方で、「既に辞めている人」や「既に退職が確定している人」というのは、転職意欲が高く、採用の確実性も高く、さらに採用内定後、即入社可能でもあり、採用を検討している企業にとって魅力的に映ります。

 さらに、まず辞表を出してから、転職活動する人は、大っぴらに転職活動ができますし、期限の制約がなく、じっくりと会社を選ぶことができます。

 そのため、結局は、転職が上手くいく可能性も高いです。

 また、転職者の人生を後で振り返って見れば、「既に辞表を出して次は決めていません」という状況や、場合によっては、無職空白期間という状況は不安も大きいですが、この状況を経験するのは、よい人生勉強になります。
 また、空白期間を置いて、一度リセットして充電できることは、きっと良い思い出になります。