人材紹介業をやっていて困る求職者
人材紹介業やっている他社のエージェントから話を聞くと、日々が人間関係に悩まされて本当に大変そうです。
ありえない行動をとる求職者がいます。この仕事は、こういうことに強くないとダメです。
建設コンサルタント業界の人は、幸い大部分が、まともな人です。
しかし、まれに、人材紹介業をやっていて困った人はいます。
いくつかケースを挙げていこうかと思います。
ケース1 横柄な人
客の立場なら、何をしても、何を言ってもよいと思っている人がいます。
建設コンサルタントの技術者なら、病的な発注担当者に苦しめられた経験がある人も多いと思います。
当社ケースでも、最初から喧嘩腰で、とにかく横柄な態度で、いちいち言葉尻等で絡んでくる人がいました。「~とはどういうことだ!お前のところはそういう会社か!」、「そんな会社は信用できない!」などと言うのです。
やはりその方は、発注者の立場にある人でした(自分の情報を出そうとしませんでしたので詳細は分かりません)。
「信用できないなら当社の利用やめましょう!」と提案すると、そう言われるとは想定していなかったらしく「え?。。。。おっおう!」と言う感じでした。
自分で会社をやっていれば、即お断りできる点はよいですね。
これは、極端な事例ですが、「おまえ業者だろ!」と横柄な態度で接してくる求職者や求人企業は、稀にあります。
ケース2 情報だけ欲しがる人
電話等をかけてきて、身分を明かさず、「この求人の企業名を教えろ!」と言ってくる人がいます。
また、求職登録してきて、キャリア相談を行い、紹介候補企業を挙げた途端に、「自分で直接申し込む」と言い張る人もいますし、紹介候補を挙げたあとに連絡途絶し、一か月後に、「紹介候補の会社に自分で応募しましたが全滅でした。その他の候補を教えてください。」と来る人もいます。
人材紹介業は、求職者は無料ですが、紹介先企業から報酬を受け取ってビジネスが成り立っています。そのことを承知で、業者をだますような行為を平気でする人がいて、驚かされます。
同業の他の人材紹介業者のダミー登録らしき場合もあります。
嘘くさい経歴で、なぜかこちらの経営状況や、求人企業名を聞き出そうとしてきます。
ケース3 転職する気の無い人 冷やかしの人
転職する気がないのですが、現状の社内の処遇には不満だらけで、ストレス解消のために転職活動しているような人がいます。
自分の市場価値や転職可能性を判断するための求職申込も当社の場合、問題ないのです。そういう場合、転職意欲は低いことを事前に言っていただいて、相談だけで留めてくれればよいのですが、表向きは転職に本気そうで、実際に、面談までしちゃうんですね。
そして、面談結果で内定し、希望条件以上を提示されても、あれこれ理由をつけて、さんざん引き延ばして、最後は決して応諾しません。
後から「実は毎年2~3社受けている」と言い始めた人もいて、転職活動が趣味みたいな方もいらっしゃいます。
好きでもない異性に思われぶりな態度で接して、気を引いて、告白させて、さんざん振り回して、最後は「ごめんなさい」みたいな感じですかね。
成長企業のやり手社長や経営陣であれば、こういう人は、すぐに見抜きます。
面談後に、「このご紹介者は、転職する気ないでしょう!」と断言して、その後、相手にしません。
彼らの人を見る目には感心するばかりです。
ケース4 とりあえずごねる人
例えば、企業側が面談後、ご紹介者を大変気に入り、ご本人希望条件より多い年収を提示し、「是非入社してください!」と言ってくるケースがあります。
これに対して、「是非お世話になります」とはならず、急にごねだす人がいます。
予想外の好評価に対して、ここはごねたらもっと良い条件を引き出せそうな気がするからでしょうか。
入社の可否と直接関係のないことを、根掘り葉掘り確認しだして、なかなか応諾していただけません。60代採用であるのに、教育訓練制度や財形貯蓄なんかにこだわったりします。
大体は、最後は応諾していただけるのですが、希望条件以上で転職できたら感謝していただける場合が大部分ですが、希望条件よりずいぶんよい条件になっても、感謝の気持ちもなく、さらに文句を言う人もいて、なんとなく後味が悪いものが残ることがあります。
ケース5.後から条件上乗せ要求し始める人
最初は、低めの希望条件で登録してきて、私が聞いても、他の希望条件は何も言いません。
そして、面談時や、内定をいただいてから、突然、今まで聞いていなかった条件上乗せ要求を始める人がいます。 よくある例として
・年収の上乗せ要求
・特別扱いを要求
・役職や部下を要求
・職務範囲を限定、「指導だけして実務はやりません」という人もいます。
・提示年収の10年保証や、70歳までの採用確約を要求する人もいます
一つ要求が通ると、際限なく追加要求が増えていくケースもあります。
「希望条件の後出しはやめてください」などと言うと、「いいから交渉しろ、お前は業者だろ!」などと激高する人もいました。
中には裏で経営者に連絡し、直接掛け合う人もいて、社長から、当社に怒りの電話がかかってきたりします。
前職で、下請け業者に威張り散らして無理を言ったり、部下にパワハラや、サービス残業など強要してきたような人は、自分は特別で、ルール違反をしてもよいと考えている人がいます。 モラルが破たんしていると感じることもあります。
交渉というのは、自分の情報を秘密にして、相手を丸め込むものだと考えているようです。
このような、面談時や面談後に突然追加要求しだすケースは、大抵破談になります。
当社にしても、紹介先企業からの信用が堕ちてしまい大迷惑ですが、本人は悪びれる様子はありません。
ケース6.入社直前にドタキャンする人
紹介先企業に一番迷惑をかけてしまうので、内定応諾し、入社直前になってドタキャンする人です。
他の人材紹介業者の話を聞くと、入社日、初出社の当日に現れず、音信不通等の話が多いことに驚きます。 当社では、建設コンサルタント業界特化しているのでさすがにこういう人はいませんが、入社ドタキャン事例はいくつかあります。
事例としては、「退職願いを出したけれど、引き留められて退職を断念しました。」というものです。
大企業の人が多いです。明らかに最初から覚悟が足りないので予測できます。
転職の覚悟がない人は、上司に「恩知らず!」的に脅されたり、同僚に不安を吹き込まれて腰砕けになってしまいます。
退職を断念する理由が、「かけがいのない仲間と別れがたく」とか、言い出しますが、だったら最初から転職活動しなければよいのに、この人は、会社に残留後、社内の扱いはどうなるのだろうか、心配になります。
また、荒唐無稽な辞退理由を言ってくる人もいます。採用側が、「その辺のご事情を考慮しても採用します。いろいろ配慮します。」と言ってきても、断固、拒否してきます。
また、内定応諾後も転職活動を続けて、よりよい条件の就職先を探す人がいます。
そして、「もっと良い条件の会社が見つかりました。 ○○社入社はやめます」で終わりです。
もう、全然、悪いと思っていません。
採用側は、内定を出し、入社するまでの数か月の間に、重複する分野の人材の求人活動を止めて、もし他に良い人がきても断らざるを得ません。
そこで入社直前になってドタキャンされると、人材獲得できなかった大きな機会損失が生じます。
入社ドタキャンは本当に困ります。
いろいろとケースを挙げて来ましたが、この記事を読んでいるエンジニアとしてご活躍の方々からしてみれば、信じられないかもしれませんね。
その他に、虚言癖、経歴詐称、本物の詐欺師といった人も来ましたが、この辺のお話は、割愛します。
人材紹介業をやっていると、多少の人間不信に陥りそうになりながらも、キャリアアップを支援するために頑張っています。
お気軽に当社(私)にご相談ください。
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