燃え尽きてしまったサラリーマンは今後どう生きるか

 ある程度の規模以上の会社に行くと、燃え尽きて仕事のモチベーションを失ってしまっている人が、かなりの比率で存在するようになり、年齢が高くなるほどその比率が上がっていきます。

 大きな会社ほど、燃え尽きた人の比率は高いと思います。

(こちらの記事も参考にどうぞ「いつまで年功序列と終身雇用が続くのか(建設コンサルタント業界編))

 もう、出世も諦めて、どうせ本気でやって成果を出しても大して評価してくれるわけでもなく、頭を使って効率よく業務を早く終わらせれば、「お前ヒマだろ」と新たな仕事を投入してくるだけなら、表面的には、真面目で勤勉に働いているように見せて、実際は、ダラダラしながら、とにかく、のらりくらりとなるべく責任を負わないように、面倒そうな業務には関わらず、逃げに徹するようになります。
他にできることもないし、転職も面倒くさいと惰性で暮らしている人も多いと思います。

 周りにも同じ境遇の同僚がたくさんおり、それが普通になって、自分が燃え尽きていることに気づいていていない人もいます。

 もし、多少でも自覚がある人であり、何とかしたいと思いっているのなら考えられる対処法を述べたいと思います。

 燃え尽きてしまっているというのは、モチベーションもなく、新しいことを始める気力もない状況ですが、原因は、長年かけて心身にしみ込んだ疲れです。
慢性的な疲労は、少しくらい休んだところで取れるものではありません。
長い時間をかけて洗い流す必要があります。
方法は、いくつかあります。

その1:タイムマネジメントを見直すこと

これまでの生活の中から、無駄を削って、1時間(理想は2時間)を作りましょう。
削るべき時間候補は、お付き合い残業や、非生産的な飲み会等、スマホ、ゲーム、テレビなどですが、これら過ごす時間をすべて挙げればそれなりの時間が確保できると思います。
業務においても、常に先回りして考え、前倒しして作業しつつ、手戻り、二度手間のないように効率的にこなすことを心掛けて工夫していくだけで、かなりの時間は作り出せるはずです。
お付き合い関係は、角が立たない程度にすべきかもしれませんが、周囲の評価を落とすことを恐れてはいけません。

その2:寝ること

疲れているのですから、まず休まなければいけません。睡眠時間だけはしっかり確保しましょう。夜更かしをやめる。電車等での移動や、昼休み、合間を見つけて短時間でも寝ます。これでもかなり効果があります。
ショートスリーパーと呼ばれる毎日4時間の睡眠で元気な人もいます。でもこういう人を見ていると、電車等空いた時間では大体すぐに寝ています。
ただ、ストレス状態にあると横になっていても安眠できません。しかし、まずは、眠れなくても横になる時間を確保することが重要です。

その3:体を鍛えること

心の問題も、脳や神経、ホルモンの問題であって、物理的な要素もあります。
体に染みついた疲れを落としていくには、寝ているだけでは治りません。
体を動かして、溜まった澱を、もみ出す必要があります。
実際に、有酸素運動や筋トレ等は、運動後に成長ホルモンの分泌やその他、体全体を再生させるための働きが活発になり、精神的な消耗にも効果があります。
運動、栄養、休養の三要素を重視し、科学的にトレーニングをしましょう。
意思の強い人はジョギングや自重トレーニングなど自分でやってもよいですが、最近は24時間営業のフィットネス施設が充実しているので、まずは、そうしたものを活用するのがよいでしょう。
一回30分でよいので、週3日は通うようにすれば、1年も経てば見違えるようになるでしょう。

その4:学ぶこと

心身、疲れ切った状況では、本を読む気力はないと思います。しかし、これまで述べたように時間を作り出し、その時間で睡眠やトレーニングをしていれば、少しは気力が出て来ます。
そこで、学ぶことを始めましょう。まずは、ジャンルにとらわれず、自分が興味を持った本を読みましょう。小説でもなんでも自分が興味を感じる本でよいです。
気力に応じて、実利的な本も読みましょう。最近はweb動画やネット記事でもためになるものが多数あります。
業務、会社以外のことを勉強することは、リフレッシュになりますし、当然、脳も鍛えられます。
読書を通じて外の世界を疑似体験ができることにより視野が広がり、客観的に物事が見えるようになります。
また、学ぶことにより、発想が前向きになります。

 以上述べてきた、4点は、簡単に言えば、まず不毛なことはやめて時間を作り、その時間を「休息」と「フィジカルトレーニング」、「学習」に振り分ける。それだけです。

(こちらの記事も参考にどうぞ「社内の人間関係で悩むことは人生の無駄使い」)

ここで述べたことは、本当にやれば必ず、良い方向に転がりますが、注意しなければいけないのは、効果が実感できるのに半年は掛かるということです。
とにかく継続が大切です。少しづつでもよいので続けていきましょう。
1年も継続できれば、少し気力体力充実してきます。見た目も、面構えも変わってきます。少なくとも以前よりハッピーになっているでしょう。

 さらに継続すれば、どんどん良い方に回っていきます。仕事に自己投資に家庭や遊びにそのモチベーションを使ってください。

 転職等、大きなチャレンジをされるのもよいと思います。

 ここまでは、あくまで会社に勤めながらについての話ですが、実務能力にある程度自信がある人なら、すぐ辞めるということも悪くないです。
関連コラム:心身ボロボロになって会社を辞めた中高年のその後
を参考にしてください。

 中高年からのチャレンジを応援しております。

このコラムをシェアしていただけると嬉しいです。